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「壁画」と「天井壁画」 (岡 南)

 みなさんが学んだ世界史の教科書の最初に「旧石器時代」の見出しと共に、描かれた牛の写真を思いだしてみてください。その付記には「アルタミラの洞窟壁画」と記載があったのではないでしょうか。この「壁画」という言葉は、洞窟の内側 […]

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シルエットにまつわること (岡 南)

 ある人を思い出す時、あなたはその人の顔や姿を、どのように脳裏にうつしていますか。それとも、まずはその人の声を思いだすのでしょうか。このように声を思い出す人の中には、実際の人の顔を正面から捉えることよりも、横顔のシルエッ […]

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まとまらない空間 ─ 式場隆三郎著『二笑亭綺譚』より (岡 南)

 あなた自身が居心地の良い空間を、経済的な心配を全くすることなく、さらに住宅としての機能を考えることなく、造ることができるなら、どのような空間を、思い描くでしょうか。そして、あなたにとっての「心地良さ」とは何でしょうか。 […]

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クジラの視覚と聴覚 (岡 南)

 海で泳いでいる生物であっても、その成りたちが異なれば、それを構成する内部器官も、ずいぶんと違ったものになります。魚とクジラは、ともに海に泳ぐ生き物です。にもかかわらず魚は魚類で、クジラは哺乳類です。陸に棲んでいたはずの […]

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「計る」ということ (岡 南)

 見えるものを計るには、二つの方法があります。ひとつは視覚を使った目分量、ひとつは計りや定規、メジャーカップといったスケールを使うことです。  例えばみなさんがテレビを見て新たな家庭料理にチャレンジする際、まずはメモを取 […]

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小さいものたちへの愛着 (岡 南)

 認知の偏りの特徴として、おおまかに視覚優位や聴覚優位といったことが上げられますが、その他に全体優位性や局所優位性といった見え方の特徴をあげることができます。特に聴覚優位性を持つ人の中に、局所優位性の際だつ人がいます。例 […]

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認知症の認知 (岡 南)

 認知の偏りは誰にでもあります。高齢でしかも認知症でありながら、その偏りを生かし、支援をされながらも、意欲的な日々を送っているある老人の姿をご紹介いたしましょう。 【春さんの認知症】  84歳の女性(仮名)春さんは、脳血 […]

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だますことと だまされること (岡 南)

 言葉巧みにだます人がいれば、言葉をうのみにしてだまされてしまう人もいます。一頃流行りの「オレオレ詐欺」で多くの老人が被害にあったといいますが、老人の中でもだまされる人と、反対に果敢に多くの質問を子どもや孫になりすました […]

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「違い」の背景 (岡 南)

 人には、認知の違いや個人差があります。例えば空間を扱うのが得意な土木・建築・デザイン・服飾・パイロットなどの実務にかかわる視覚優位な人と、言葉の聞き取りや、書かれた文章からの読み取りが得意な語学・文学・出版関係、あるい […]

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みんな違う見え方、そして描き方 (岡 南)

 多くの人は、自分は他の人と同じように見えているだろうと思っているのではないでしょうか。あるいは当然過ぎてそのようなことは意識もしないといったところでしょうか。ところが実際は、それぞれずいぶん異なった見え方をしている場合 […]

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